ぶるじょわ

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陽光

陽光

陽光がカーテンの隙間から差し込むベッドの上に寝かされた幸一は顔面蒼白。熱もあるらしく、額には珠のように汗が浮かんでいる。何より、普段無表情なこいつが浮かべている苦悶の表情からするに……

「……幸一に何したの?!」

 幸一の脇で心配そうに、しかし無言で見守っていた女は、とうとう噛み付くような勢いでそう叫んだ……人聞きの悪いことを。

「オレは何もしていないさ。ただ、幸一が全開で能力を解放しただけのこと」

 それによって、精神が非常に疲弊している状態だ。

「なら、どうして私の前に思念を透写して実体化しているの」

 女には、腕を組み壁に背を預けたオレが見えている。浅黒い肌に赤黒い螺旋模様が刻まれ、眼の色素が反転し、人間にするなら二十代前半の切れ目の男が。それが、オレの姿だ。もっとも、実体ではない。

 探るようにそんなオレの思念体に紫眼を向けるが……理由は一つ。幸一もろとも女がオレを殺す可能性を考慮しているからさ。そうだろう? 幸一が殺されれば、俺もかなりのダメージを負うんだ。そんな状態で、朝日がのぼっているこの天使と戦おうと考える程オレは愚かでは無い。天使や神など、信用できるか……!

 ……とは言ったものの、この姿ではオレは一般人すら殺せん。出来ることと言えば忌々しいことに幸一の盾になるくらいだろう。

まあ、女が幸一を殺しにかかるのなら、不本意ながら強引に幸一を叩き起こすまで。それはそれで都合の良い展開ではある。

自分が守ろうとした相手に殺されかける、というのは、相当な心理的ダメージが見込めるからな。